単純承認、限定承認、放棄
単純承認、限定承認、放棄
単純承認とは
- 被相続人すべてを相続する(積極財産、消極財産とも)というものです。
- 単純承認は、各相続人が単独でできます。
限定承認とは
- 積極財産の範囲内で相続するというものです。
- 多額の借金があった場合でも限定相続しておけば、積極財産の範囲内で支払えばいいことになります。
- 限定承認は、相続人全員で限定承認しなければなりません。
- 各相続人が、単独ではできません。
- 相続人に都合の良さそうな方法ですが、単純承認や相続放棄の場合より手続きが複雑になります。
- 限定承認の方法相続開始を知ったときより、3ヶ月以内に家庭裁判所に届けます。3ヶ月を過ぎると、単純承認したものとされてしまいます。
- なお、死亡時にどれくらい借金があるか不明なことが多いので、判例では3ヶ月は多額の借金があったことを知った日からでも良いことになっています。
- 注)相続開始から3ヶ月以内でも相続人が財産の処分したりすれば、単純承認とされます。
- また、限定承認、相続放棄をしても、相続財産の一部を消費したり隠したりすれば単純承認とされます。(みなし単純承認)
相続の放棄とは
- 相続の放棄とはすべての財産を相続しないというものです。
- 相続放棄の方法期間は上記の限定承認と同様です。各相続人が単独でできます。
- 注)相続放棄をすると、はじめから相続にでなかったとみなされ、その子は代襲相続権者にはなりません。
- 反面、当初は相続人でなかった次順位の相続権者が繰り上がり相続人になることがあります。
民法
(相続の承認又は放棄をすべき期間)
第915条 相続人は、自己のために相続の開始があったことを知った時から3箇月以内に、相続について、単純若しくは限定の承認又は放棄をしなければならない。
ただし、この期間は、利害関係人又は検察官の請求によって、家庭裁判所において伸長することができる。
2 相続人は、相続の承認又は放棄をする前に、相続財産の調査をすることができる。
第916条 相続人が相続の承認又は放棄をしないで死亡したときは、前条第1項の期間は、その者の相続人が自己のために相続の開始があったことを知った時から起算する。
第917条 相続人が未成年者又は成年被後見人であるときは、第915条第1項の期間は、その法定代理人が無能力者のために相続の開始があったことを知った時から起算する。
(相続財産の管理)
第918条 相続人は、その固有財産におけるのと同一の注意をもって、相続財産を管理しなければならない。
ただし、相続の承認又は放棄をしたときは、この限りでない。
2 家庭裁判所は、利害関係人又は検察官の請求によって、いつでも、相続財産の保存に必要な処分を命ずることができる。
3 第27条から第29条までの規定は、前項の規定により家庭裁判所が相続財産の管理人を選任した場合について準用する。
(相続の承認及び放棄の撤回及び取消し)
第919条 相続の承認及び放棄は、第915条第1項の期間内でも、撤回することができない。
2 前項の規定は、第1編(総則)及び前編(親族)の規定により相続の承認又は放棄の取消しをすることを妨げない。
3 前項の取消権は、追認をすることができる時から6箇月間行使しないときは、時効によって消滅する。相続の承認又は放棄の時から10年を経過したときも、同様とする。
4 第2項の規定により限定承認又は相続の放棄の取消しをしようとする者は、その旨を家庭裁判所に申述しなければならない。
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